「過剰な見栄は不自然さを生みます。」
そう語る高井ノリマサの、不自然さのない自己アピール法!
他人も自分を幸せにする、はっていい見栄悪い見栄、正しいセルフプロデュースとは何か。
「自分の事ほどわからない….」
そんなことをお考えのあなた、必見です!
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はじめに
コミュニケーションスキルコーチでありながら、第一線のAV監督・溜池ゴローという異色のキャリアを歩んできた、高井ノリマサ。T.school運営メンバーと対談しました。 男女、仕事、人生についてのありとあらゆる質問とハウツー、思考や思い、本音のすべてを深堀していきます!
高井ノリマサ(溜池ゴロー監督)プロフィール
この20年で2000人超の女性と面接。その面接をフィールドワークとして、心理学の論理性で裏付けをしつつ、「モテ体質」理論というオリジナルメソッドを開発。自身が主宰を務めるスクールで指導をする他、全国での講演等で理論を伝えている。
見栄っ張りは逆効果。自然な自分のアプローチとは
──以前に「身の丈に合わない自己表現をするから不自然さが生まれる」っておっしゃってましたよね。でも、好きな相手であればあるほど、見栄を張りたい気持ちがありますよ。そういう時もとにかく見栄は張らない方がいいんですかね。
結局、自分がかっこつけることと相手が気に入ることってまったく関係ないことなんですよね。
自分がかっこつける部分の主軸は自分にあるんですよ。自分の主観なんですよ。
客観的にむこう軸で見たときにそれをかっこいいと思うかどうかは、別の人間なのでこれは分かんないわけですよ。
──つまり自分の一人相撲ってことですか?
そのときに自分の主観としては自分で「よしっ、きっとかっこいいだろう」ってかっこつけるんですけど、いざ彼女の主観から見たら「あれっ、似合わないなあ。すごい不自然だなあ」とか思ってたり。
だから男の勘違いはそこですよ。
自分が思い描いている「素晴らしい、大きく、かっこいい」っていうのと、まわりから見た客観的な気持ちというのがまったく別の問題だっていうのを理解してない。
重要なのは、自分目線と他者目線の使い分け
──第三者から見た本人のキャラってなかなか分かんないですよね。ほかの人からどう見られているかっていうのを知らないと、自分ではそれでいいと思ってるわけじゃないですか。
そうです、そうです。
──そうすると、客観的に自分はどういうキャラとして見られているのかっていうのを知らないと、不自然な状態に陥りやすいと思うんです。
だから自分がどういうキャラとして見られているのかっていうのを、ふだんから分析しておけばいいんですよ。
その分析の仕方はとりあえず人前になんらかの形で出ること。人と会うこと。人がどういう反応をするかを観察すること。
自分のキャラをつくったりする前に、自分が何が合ってて何が合ってないのかを知るっていう。
──自分のなりたい自分ではなく、自分にあってる方ってことですよね。
人の目をなんのために見るかっていうと、他人から見た目線と自分目線の誤差をはかるためです。
自分のキャラクターって人の目から見るしかないので、常に分析しておかないとダメですね。
──他人軸の目線にフォーカスする訳ですね。
ぼくはもう最近人と会うたびに、「会うたびに若くなってますね」って言われる。
「はげてても若く見られるっていうのが、おれの1個のキャラなんだろう」と。「だからおれは元気じゃなきゃいけないんだな」とかってあるわけですよ。
単純に言うと自分がどういう人間として見られているかって、言葉ひとつでも全然分かるわけですよ。
──実際不自然に見られるっていうポイントも、例えば服装から、行動から、言動からなどですかね。
すべてです。言動、行動、発言すべて。
男性が大切にしている経歴や所属は、女性にとっては重要ではない。
──そこら辺っていうのはやっぱり優先順位っていうか、マイナスの大きさの序列っていうのはあるんですかねえ。
カテゴリーとしてはないですね。いついかなるときも不自然なものは、カビを見るように違和感がありますから。
女性は、男の人を「経歴」や「属してる組織」とかは全く関係なく、その人自体を等身大で見るんですよ。
等身大で見てるときにこの人はどういう能力があって、「私のために何ができる人なの」っていうのを、じっくり観察してるわけです。
どんなに見栄はって大きく見せても、彼女たちが観察した彼のレベルが低ければその誤差が大きいほど違和感が生まれるわけです。
見栄をはるほど冷めて見られるって事です。
──そうですよね。
もう分かりやすくね、カツラで例えたとして。
どうせハゲじゃん。ハゲてるくせにそれを隠そうとして、「おれはハゲてないよ」って見せようとしてるわけですよ、カツラ載っけてね。
どう考えてもおかしいじゃないですか。女性たちは全然気づかないふりをしながら、陰でその違和感を笑うわけですよ。
──カツラをかぶってる人っていうのは、カツラをかぶってる自分のあれが不自然に見えてるとは微塵にも思わないんですかね。
そこが不思議なんですよね。
──あからさまにからまわりから見れば「カツラでしょ」みたいに分かるじゃないですか。本人は「ああ、これでもうバレないや」と思ってるんですかね。
そう思ってるから大不自然なんですよね。どうやらほんとにバレてないと思ってるっぽいんですよね。
──そうなんですね。
っていうのは、カツラかぶって結婚相談所に入ってる人が何人かいるんですよ。
──マジですか。
お見合いして、2回ぐらいデートして「カツラのことは言ったの?」って言ったら、「いや、まだ言ってません」とかいって。
「もう分かってるよ、むこう」って思うんですよね。
──ハードル高いですよね。本人にとっても打ち明けるハードルって高いと思ってないんですか。先延ばししたいんですかね。
先延ばししたいんでしょうね。問題解決を先に。
はって良い見栄、悪い見栄。見栄も使いよう
──その時点でなんかもう「負」を感じますよね。
そうそうそう。不自然なのはやっぱり「負」なんですよ。自分に欠点とかコンプレックスがあるっていうことなんですよ、不自然って。
店員さんとかにデカい態度とる人いるじゃないですか。あれとかもすごく不自然。
自分の実力っていうのが10だとしても、それを20ぐらいに見せたいと。女性はその10の重さをちゃんと見てますから。そういう人はだいたいまず嫌われますね。これ多いんですよ、実際。
──男性から見ても気持ちのいいものじゃないですよね。みっともないし。
「お店とか入ったらいきなり態度でかくなる人って嫌い」とかって言う人は若い人でも年齢いってる人でもやっぱり多いですね。
──例えば逆に、ふだんはお年寄りに席を譲ったりもしない人間なのに、彼女とデートしているときに、いい人に見せる、とかはどうなんですかね。やってることはむしろいいことじゃないですか。
ぼくはそれ、いけないとは思いませんね。
ただ、それをきっかけに彼女いないときもやり続ければ、いいことになるんですけど。次に、彼女いないときにまったくやらなかったら、これはちょっとなんかなとは思いますけども。
見栄を張っていいことももちろんあるんです。ただ、やったことないことをやったら彼女は不自然だなと思うと思いますよ。
──思いますよね。
でもそれはまあ、「私の前で無理やり一生懸命かっこつけてるんだな」ぐらいには思うと思いますけど。