多くの男性諸君は、女性とデートする際には…
- 彼女は今おなかがすいているかな?
- 食の好みはなにかな?
- 歩き疲れてないかな?
- なにか悩みごとを抱えているのかな?
- そろそろここの店にいるのが飽きてきたころかな?
上記のように、色々と彼女に気を使いつつも会話をしながら情報を得て、脳をフル回転させてデートのプランを考えていることでしょう。
しかし、なぜか大多数の人はいざベッドインしてから、またはベッドイン前に、相手のセックスに関しての情報を得て、相手がどんなセックスを望んでいるのか自分の頭で考えようとしないのです。
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はじめに
私、高井ノリマサはコミュニケーションスキルコーチの顔とは別に、第一線のAV監督・溜池ゴローというキャリアを歩んできました。
そして、その職業柄、多くの女優志願の方と面接をします。その人数は他の記事でも記載した通りですが、この20年でゆうに2000人は超えています。この面接をフィールドワークとして、心理学の論理性で裏付けた「モテ体質」理論を提唱し、運営しているコミュニケーションスクールや、全国の講演会等で教えています。
日本における間違ったセックス観
私は以前、天才AV男優の田淵正浩さんと「溜池TV」というネット中継番組を企画&放送したことがあります。内容は、アダルトビデオの領域から飛び出し、「実際のセックスにおいて女性が気持ち良いと感じる愛撫に関して語りあう」というものでした。
世の男性のほとんどは間違ったセックス観を持っている
実は、この番組を彼と始めたきっかけの1つはそのことに気づいたことでした。
そして「普段からモテていて性体験も豊富な男性」に、この間違ったセックスの常識を持った方が多いのです。要するに経験が豊かなだけに独善的なセックスに陥りやすく、さらにそこにAVで仕入れたようなアクロバティックな体位までも試してみたりしているのです。
これでは世の多くの女性はたまったものではありません。
私が言うのもなんですが、AVが世に登場してから、世の中のカップルにおけるセックスの流れが頭の中で決まってしまったようにも思えます。AVで描かれているのは「セックスの流れ」ではなく、あくまで演出が施された「カラミ」です。
日本を代表するアダルトビデオ監督として、明確に宣言しておきます。
(自分で申し上げるのは手前味噌ですが…)
「AVはファンタジーであり、あくまでエンタメ作品です。」
アダルトビデオにおいて男女が交わうことはあくまで、「演技」です。それを誤解していては永遠に正しいセックスにはたどり着けません。
セックスにはテンプレートはない
- 彼女はどんなセックスが好きか
- どんなセックスが嫌いか
残念なことに上記のような情報を相手から得ようとせずに、黙々とあてすっぽうなセックス、AVで見たままの流れでセックスを行う男性が大多数なのが、現代日本の性の現実です。
私は前々から雑誌やインターネットのお悩み相談をたまにうけたりするのですが…
- 「彼女がフェラチオしてくれません」
- 「彼女がイったことないのですがどうすればいいでしょう」
- 「もっといろんな体位をやりたいのですが彼女が許してくれません」
これらの悩みを読みながら、「セックスって、本当はもっとオリジナルなものだ」と思っているのです。
正しい流れとは何か、正しいセックスとは何か?
この問いに答えられる人間はいないのです。もちろん私も答えられません。セックスには、100人いたら100通りの答えがあるからです。
私はこの問いに対して「自分とパートナーだけのオリジナル・セックスを見つけるべき」と答えます。正解を他人が決めることはできません。
そもそもセックスには、決まりきった形(テンプレート)や流れなど存在しないのです。みなさんは、アダルトビデオを観て大きな誤解をしていたのです。
動物的本能である生殖行為はいとも簡単にできますが、人間が行うセックスには自分なりの研究と努力がなければ快楽など伴わないのです。
人間のセックスはあくまでお互いが気持ちよくなるための行為であり、それを2人以外の他人と同じことをマネしてやる必要はありません。
個々人、パートナー同士だけに通用するやり方を2人で会話を重ねて生み出していく。そうやってパートナー同士で語り合うことで関係性も高めていってほしいものです。人と会話する、あれこれ考えを巡らせる、こういった行為にこそ人間として生きる意味もあるような気がします。
学校では教えてくれない「セックス会話力」
はっきりと申し上げておきますが、デートのときに、相手の女性の心のあり方を知ろうとするのと同じように、セックスのときも、彼女の性的趣向や心のあり方を知ろうとするべきです。そのような、セックスに関する会話力、すなわち「セックス会話力」が必要だと私は日頃から思っています。
セックス会話力とは、男女が付き合う上で、お互いに気持ちと感情とを交歓させて、わかり合うために、会話を楽しむ力のことを言います。ここで言う「会話」とは、いわゆる言葉のやり取りを指す「狭義の会話」だけではなく、相手の態度や反応、雰囲気などあらゆる情報から相手の心の在り様を感じ取ろうとする「広義の会話」を指しています。
ですから、セックス会話力とは、短絡的に「どんなセックスが好き?」などと不躾に聞くということであったり、セックスの最中にベラベラしゃべりまくることではなく、「互いにわかり合おうとする態度」を指す言葉であるとも言えるかもしれません。
日常会話の中にもあらゆるヒントがある
コミュニケーションの基本は言葉と言葉のやりとりです。セックス会話力はあらゆる場面で発揮することができるでしょう。
具体的な例を出して言えば、日常での会話の中で、彼女の何気ない言葉から、性的趣向を想像することだってできるのです。そして、少なくともセックスにおいてのNG事項を探すようにするのです。これは難しいことを言っているように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。
例)相手の女性が、普段から自分の爪だけでなく、相手の男性の爪や手を気にしている…
こういった情報を得たら、この女性はまずセックスにおいても清潔であることに重きを置くと想像することができますよね。
だったら、ベッドインする前にシャワーを浴びる事を選択するべきだろうし、指で性器を愛撫するときは、徐々に確かめながらするべきでしょう。なぜなら、女性が、男性の手や爪を意識するということは、その男性が自分の大切な部分に触れることを想像し、傷つかないか、その男性は自分を大切に扱うだろうかと考えているからです。
相手の立場に立って考えて、相手の望んでいることを想像する態度を持つことで、セックスに関してのお互いの方向性を自然に確認することは、男女の関係を上手く成功させるためには必要不可欠なのです。
夫婦や恋人間でセックスについて「会話」しましょう。
私たちは、会話を通じて相手の心を理解しようとしますし、うまく付き合おうとします。夫婦だろうと友達だろうと、互いにわかりあうためには会話が大切なのです。
しかし、この当たり前のことが、なぜかセックスに関してはできない人が実に多いのです。ヘンに照れてみたり、悪いことをしているかのように隠したりして、自分の素直な気持ちを、相手にさらそうとしない。すると結果的に、コミュニケーションが薄くなるので、思い込みや偏った情報に頼ってしまい、互いに気持ちよくなく、後味の悪いセックスに陥ってしまう。
私はこれらを非常に残念なことだと考えているのです。
「会話」といってもセックスにはさまざまな要素が含まれますよね。
愛撫やボディタッチなど「肉体の会話」も言葉で情報を交換するのと同じであると考えることができます。
こういう「肉体の会話」でも相手の気持ちを汲み取ることには変わりはありません。
口に出して実際に言うことではないことも多いですから、相手の反応に言葉の会話よりもっと注意を払う必要がありますが、相手を知ろうとする態度をもって臨めば、今まで単なる「行為」であったセックスが「会話」へと変わります。
体を触れた時の相手の反応から情報を察知することも当然「セックス会話力」の1種なです。「セックス会話力」は人間と人間がする高度なコミュニケーション方法と言ってもいいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?セックス会話力とは、より深い洞察を持ってコミュニケーションを図り、相手を知ろうとする術です。
また、繰り返しになりますが、アダルトビデオはセックスの教本ではありません。本当のセックスとは、あなたとパートナーだけの、とても個人的なものなのです。このことは、特に男性諸君は肝に銘じておいてください。
- セックスに関しても、普段のコミュニケーション同様に相手の胸中を探ろうとする
- お互いが、お互いの心の在り様を理解しようとする態度を持つ
- セックスに関して会話をして、本心を理解し合おうとする
- AV仕込みのセックスをやめて、自分たちのセックスを追求する
深く相手を知るために、「セックス会話力」を磨きましょう!