楽しく女性と交際ができるようになったら、その先に出てくるのはやはり「結婚」。
男女の関係の先に必ず出てくるテーマです。モテ術にとどまらず、男の存在の本質を語ります。
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はじめに
コミュニケーションスキルコーチでありながら、第一線のAV監督・溜池ゴローという異色のキャリアを歩んできた、高井ノリマサ。T.school運営メンバーと対談しました。 男女、仕事、人生についてのありとあらゆる質問とハウツー、思考や思い、本音のすべてを深堀していきます!
高井ノリマサ(溜池ゴロー監督)プロフィール
この20年で2000人超の女性と面接。その面接をフィールドワークとして、心理学の論理性で裏付けをしつつ、「モテ体質」理論というオリジナルメソッドを開発。自身が主宰を務めるスクールで指導をする他、全国での講演等で理論を伝えている。
損得感情ではかれない、生物的な男の「結婚観」
–男女の恋愛が続いていったら、いずれ「結婚」が出てきますね。一方で、結婚のことを考えるときに、世の中を見渡せば「離婚」も見えてくる。
多いですね。
–泥沼離婚報道なんかも多くて、結婚してもろくなことないんじゃんって見方もあったりすると思いますけど、実際どうなんですかね。結婚の良さ、素晴らしさというのは、何ですかね。
男性って何のために生きるかといったら他人のためなんですよ。恋人やお嫁さんのために、やがては生きることになると思うんです。自分一人なら、もうどうでもいいって感じになるんですが。
僕は昆虫のオスって、一番正しいオスの生きざまだと思っているんですね。
自分のメスと子供、卵からかえった子供たちのために自分は餌を運んできて、最終的にはカマキリなんかは奥さんに食われる。みんなの栄養になって、自分は死んでいくという。勇ましいというか、すごい。
何のために生きる?そう、他人のために生きているんですよね。結局、男性って究極を言えば、奥さんと息子、娘につなげるために生きているような気がするんですよね。
–生き物の本質みたいな話になってきましたね。
面白いもので、自分のためだったら自分を甘やかすじゃないですか。エネルギーってそんなに出ない。人間はそうでしょう。
プレッシャーや圧力があるからこそエネルギーを最大出力で出せるっていうのが、エネルギーの法則だと思います。
自分のためだけに生きてたら、自己責任なわけだから期限も何もないわけですよ。だからエネルギーが出てこない。サボッてしまう。
でも、奥さんや子供がいた場合。彼らが路頭に迷わないためには自分の腕にかかってくるわけですよね。これはさぼれないですよね。
ナイフを突きつけられないと、100%は出ない。
だから、結婚は言い方を悪くすると、後ろからナイフを突きつけられているようなものなんですよ。
でも裏返して考えると人間はナイフを突きつけられないと本当の動きって、力が100%出ないはずなんですよね。
だから、結婚って自分を伸ばすためであり、他人のためのものでもあるんだけど、自分のさらなる力を伸ばすためのものではあると思いますよ。
–その意識は、監督が結婚されたあとに降りてきたものなのか、結婚する前からそういう「他人のためにと考えたほうが、いろいろいいぞ」と思っていたのか、どっちですか。
いや、お恥ずかしながらですね、やっぱり結婚して子供が生まれた瞬間に初めて分かったことですよね。
–監督でもやっぱり最初はそうだったんですね。
僕は今のかみさんと付き合う前は、前の内縁の妻がいて、今の妻と付き合いだした時にばれてしまって、包丁突きつけられて3日間監禁されたり。
それで、そのころは「俺は別に自分なんかなんとでもなるし、世界だってどうなろうが関係ねえや」って思っていたんです。
その人生の主役は、自分がもう絶対主役だった。ところが、僕が40歳のときに息子が生まれる時に変わりました。
僕とそっくりの子供が生まれたわけですよ。それを見た瞬間だったら、生まれて初めて「ああ、神様、ありがとう」って言っている自分がいるんですよ。
もう泣いている自分がいて、「ああ、俺、こいつのためだったら死ねるわ」って、生まれて初めて思った。
–親になった瞬間、みたいなことですね。
この日から始まったのが、僕の人生ドラマ。主役は自分から息子になりましたね。
じゃあ自分準主役かといったら違うんですよ。かみさんが準主役なんですよ。僕はバイプレーヤーになったわけですよ。
こうなった時に初めて昆虫のオスの気持ちが分かったんですよ。「俺はこいつらの栄養になればいい」と思ったんですよね。
それから「あれもやりたい、これもやりたい」って。
たぶん息子が生まれたときの自分と、今だったら、監督としてはあのとき脂が乗っていたけど、人間力とか生活力は今のが全然上ですね。
独身と妻帯、その喜びの質の違いは?
–じゃあ、振り返ってみたときに、自分のために生きていた時代と、奥さんや子供のために生きている今を比較したときに、当然自分一人の時だって幸せはあったわけですよね?
充実感が違うんですよね。詰まっているんですよ。だって、明らかに裏切らないんです。家族って。
「おまえなんか信用しない」なんていったって、親は子供を許すし、子供も無条件に親を好きになってくれるし、その子供がいることで男女の夫婦って余計につながるわけですよね。
それがあると、自分が仕事するぞってなったときに「俺は今、こいつらに栄養を持ち帰ろうとしてる」とかいうふうに思いだすんですよ。独身時代なんてもう「いや、俺は、俺は、俺は」だったのに。
–人のために生きるってことですかね。
子供ができたあとは、例えば自分がした仕事とか、例えばTスクールっていう学校をやりだしたら、その生徒たちが「ああ、結婚できたらな」「彼女できたらな」と人が変わるのを見ているとうれしいんですよね。
前は人が変わろうが何だろうが「関係ないもん」と思っていた。僕の口癖は「関係ねえ」だった。いつも言っていた。
でも今は、自分のやったことで人が幸せになるって、やっぱりうれしいんですよね。
「みんないい男に育てて、女性が幸せになりゃいいな」って、まるで意識が広くなってしまったというか。
たかだか結婚一つで。でも、そうなると、逆に当然人からはどう思われるといったら、慕われますよね。人も来ますよね。
–すごいことですね、そこまで変わるものですか。
あと、もう1個。たいしてモテなかった人が、なぜか結婚したら、やたらモテるようになったと。
結婚してからモテるようになったという男って意外と多いんですよ。これには理屈がはっきりあるんです。女性と一緒に暮らすとコミュニケーションを鍛える場ができるわけです。
コミュニケーション力が鍛えられた自分が外で仕事をしたりすれば、当然、モテるようになるんですよ。
だから、結婚するとますますモテるし、人から好かれるので、僕は結婚はお勧めなんですよね。
–大変なこともあるけど、それをはるかに上回るものが手に入るわけですよね。
Tスクールでやってることは、そのまま家庭でのスキルにつながります。単にモテるようになるだけじゃなくて、コミュニケーションスキルの訓練なんですね。